清村矯正歯科

清村矯正歯科のブログでは、矯正歯科治療の疑問や症例について解説しています。

不正咬合の種類について(2)

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矯正治療をもっと知りたい vol.3

不正咬合の種類について 叢生
皆さま、こんにちは。株式会社Value Linkの野々村です。
前回のニュースレターでは、“不正咬合の種類 反対咬合”について、お聞きしました。
今回は、“不正咬合の種類②叢生(そうせい)”について清村先生に聞いてみました。

野々村(以下N): 清村先生、今回もよろしくお願い致します。早速ですが、叢生(そうせい)とは、どのような歯並びの状態のことでしょうか?
清村先生(以下先生): 一般的には乱杭歯と呼ばれており、歯並びに連続性がなく、前後左右にデコボコしている状態のことを叢生と呼んでいます。
歯の大きさに比べてアゴが小さいことが要因でこのような状態に歯が並んでいます。
(写真)

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[ 叢生歯列(前から) ] [ 叢生歯列(上アゴ) ] [ 叢生歯列(下アゴ) ]

誰が見てもすぐわかる異常ですので、叢生を理由に来院される方の割合はかなり多いですね。
N: このデコボコの状態のままにしておくと、どんな問題がおこるのでしょうか?

見た目が悪いだけではなく、いろいろな弊害・・・

先生: 見た目が美しくないことはもちろんですが、歯が重なり合っていますので、歯磨きが難しく虫歯や歯周病になりやすい状態だと言えます。また、虫歯になってしまうと重なっている部分の治療も難しくなります。
N: 確かに、磨ききれずに汚れが溜まって虫歯や歯周病になりやすそうですね。他にもそのままにしておいて、問題はありますか?
先生: そうですね。デコボコに並んだ歯列の状態は、きれいに並んでいる状態に比べてアゴの骨にしっかり歯が植わっていません。はみ出している歯は噛む力(咬合力)に対してダメージを受けやすいので、部分的に磨り減ったり、歯の根っこが短くなったりすることが多くなります。
N: なるほど。では、叢生はどのような方法で治療しますか?
先生: そうですね。歯並びが悪くなる原因は、歯やアゴの大きさなどが遺伝する先天的なものと、成長過程や生活習慣などの後天的なものと、大きく2つに分けられます。
N: 後天的な原因には、どんなことがあるのですか?
先生: 叢生は、アゴのなかにきれいに歯が入りきれない状態で起こりますので、アゴの幅をを広げたり、奥歯を後ろに移動させたりして歯が並ぶスペースを確保するか、永久歯を抜いてスペースを確保する治療方法があります。
どちらの方法を行うかは、その方の骨格や筋肉の状態、叢生の程度、口元のバランス、今後のアゴの成長量などを考慮して決めていきます。
N: 大人でもアゴの骨を広げることはできますか?
先生: 大人の方でも可能です。でも、やはり成長期のお子さんのほうが広げるのは簡単ですね。
N: では、すべての方が歯を抜かずに叢生を治せるのですか?
先生: 残念ながらそういうわけにはいかないのです。デコボコの量が多い方や骨格や咬み合せに問題がある方の場合は、やむを得ず永久歯を抜くこともあります。この問題はいろいろ説明が必要ですので、今度の機会にお話したいと思います。(2/2へつづく
矯正治療のご相談は、埼玉県川口市の清村矯正歯科まで

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Written by kiyomura

5月 28th, 2009 at 11:03 am