清村矯正歯科

清村矯正歯科のブログでは、矯正歯科治療の疑問や症例について解説しています。

新型コロナウイルスについて

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新型コロナウイルスの流行は未だ収束せず「ウィズコロナ」「新しい生活様式」といった言葉で象徴されるような、ウイルス感染に注意しながらの今までとは違った日常が始まりました。

待合室にも掲示していますが、当医院は当分の間これまで通りの感染対策を行っていきます。
(一時期、マスクやグローブ、消毒薬などが入手できず苦労しましたが、現在は十分な在庫が確保できました)
ご来院される方、装置がお口の中に入っている患者様は、感染拡大防止のため、以下のようなことに注意していただきますようお願い申し上げます。

 

1.当医院での感染予防対策

当医院では、普段から器具の滅菌、消毒、グローブやコップの使い捨て、ペーパータオルの使用など、様々な院内感染予防に取り組んでいますが、3月初旬からはコロナウィルス対策として、スタッフ全員のマスクとグローブの常時着用、診療時間中の換気(窓の開放)、待合室の清拭、消毒、診療ユニットの患者毎の消毒を新たに追加しました。

待合室、診療ユニットの消毒には次亜塩素酸水、消毒用アルコールを使用しています。待合室では加湿器による次亜塩素酸水の噴霧を行っておりましたが、現在は人がいるときの使用を停止しています。

これから暑くなりますが、窓は常時開放して換気に留意してまいります。

現在、診療室に入る際に手指消毒と診療前にうがい薬による洗口及び口腔内の消毒をお願いしています。
ご来院の皆様にはご不便をお掛けすることもあると思いますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

 

2.患者様、保護者の方へのお願い

当院は完全予約制で、診療椅子(ユニット)が2台ですので、一部の時間帯を除けば待合室や診療室に多くの人が集まることはありません。

ただし、予約時間以外に来院されたり、多人数で来院される方がいらっしゃると一時的に待合室が混雑する場合があります。感染予防の観点から、予約時間遵守と最低限の人数での来院にご協力ください。

待合室、診療室では、大声での会話を控えていただき、咳エチケットの遵守と治療中の患者様以外はマスク着用をお願い致します。

現在お口の中に装置が入っている方はご存じだとは思いますが、余計な通院を減らすためにも以下のような注意事項を再度ご確認ください。

 

1. 取り外しができる矯正装置を使用中の方は、失くさないように気をつけましょう。はずしたときは必ずケースに入れましょう。

2. 装置を壊さないように注意しましょう。手で触ったり、噛んだり舌で触ったりするのは我慢しましょう。硬いものはなるべく食べないようにしましょう。

3. 虫歯にならないように今まで以上にしっかり歯をみがきましょう。虫歯になると他の歯医者さんに通院が必要になります。食べたら磨くが基本です。磨き方がわからない人は先生にきいてください。お子さんの場合は、ご家族の方が仕上げ磨きをお願いします。

 

マスク常時着用と口呼吸

マスクの常時使用が普通になっていますが、マスクをしていると口呼吸になりやすいという話をある患者さんから伺いました。

元々口で呼吸してしまう人は、鼻から空気を吸うのが苦手なのにマスクをすることでさらに息苦しくなって、口呼吸になるのでしょう。以前掲載した口呼吸の影響に関する話をもう一度載せておきます。ご参照ください。

 

歯並びと癖の関係(口呼吸の影響)

1)鼻呼吸と口呼吸の違い
私たちが普段吸い込む空気には様々な雑菌(病原菌)が含まれていますが、鼻呼吸では菌の50~80%は鼻の粘膜に吸着し処理されます。冬の冷たく乾いた空気も鼻腔(鼻の奥の空間)で暖められ、湿度を含んだ状態で喉(のど)まで到達します。加湿が十分だと肺にある肺胞粘膜から酸素がスムーズに吸収でき、身体にも十分な酸素が供給されるので免疫力も向上するといわれています。

一方、口呼吸では口から吸った空気はそのまま喉まで入ってしまうため、喉の粘膜が様々な病原菌に無防備にさらされることになります。喉には温度、湿度の調節機能がないので、外気を吸い込んだ時とほぼ同じ状態の空気が喉へ到達し、喉を乾燥させたり冷やしたりして、リンパ組織(扁桃腺)に損傷を与えます。

また、空気が鼻を通らないと、鼻腔は汚れが停滞してしまい、鼻粘膜が炎症を起こして肥厚するため、鼻の通りがさらに悪くなり、その結果酸素が吸収されにくい環境になります(図1)。

(図1)

 

2)口呼吸と食事
鼻呼吸が出来ず口で呼吸しながら食事をすると、物を噛んだり、飲み込んだりする食べ物の処理と、呼吸が協調せず、むせやすくなったり、口を開けているのでくちゃくちゃと音がしたり、食べ物が口の周りに付きやすくなります。

 

3)口呼吸の歯周組織への影響
口呼吸が習慣化すると、常に口が開いているので口の中が乾燥し、食べ物や飲み物によるやプラークの石灰化が起こりやすくなります。

プラークの石灰化とは、食べかすが歯にこびりついて固くなった状態のことで、通常の歯磨きでは落としきれない頑固な汚れのことです。

この状態が続くと、歯磨きをしっかり行っても汚れが取れず、色素沈着や口臭の原因になるだけでなく、炎症が治りにくくなるため、歯肉炎が慢性化して歯肉の肥大や角化(硬くなる状態)が起こります(図2)。

 

(図2) 口呼吸が原因と思われる歯肉の肥厚
※歯はきれいに磨けているが歯肉は腫れているように見える

また、口呼吸が原因で舌の位置が下がり、常に舌で下顎前歯を押すようになったり(低位舌 図3)、飲み物や食べ物を飲み込むたびに舌で前歯を押す癖(異常嚥下癖、舌突出癖)がついたりすると、歯を支えている歯周組織が弱り、歯周病を誘発します。

 


(図3) 低位舌、舌突出癖
※上下の歯の隙間から舌が見える。普段から舌で前歯押している様子が伺える

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Written by kiyomura

7月 7th, 2020 at 2:35 pm